トマトジュースが苦手だった
トマトジュースが苦手だった。
そもそもトマト自体「やんわり嫌い」ぐらいの認識だったので、わざわざすりつぶして液体にして飲む人の心情なぞ想像することもできなかった。
青臭いと表現される香り、舌の側部を刺激する酸味、中途半端なドロゴロした舌触り。
どこが美味しいのだ。
小さい頃の自分にとっては、「ジュース」とはサラサラで甘いものだった。このイメージとの差異も苦手意識に拍車をかけたのだろう。
では今はどうなのかというと、まぁ飲むことはある、ぐらいの認識である。
歳を重ねるにつれ直感的な嫌悪(苦い・酸っぱい・辛い等)を乗り越えた上での好き嫌いを考えられるようになったこと、「健康に良いから」などの味覚以外の要素も摂取する動機に入れるようになったことが関係しているように思う。
日常の何気ないものから、自分の過去について思いを馳せた。
物を通して現在と過去はつながっている。
んだとおもう。