三秒ルールのすき間
「三秒ルールってあるけど、あれは間違いで、地面についたら0コンマ数秒で菌が付くから三秒以内に食べても意味が無いんだよ」
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三秒ルールをみなさんご存知だろうか。
「食べ物が地面に落ちても、3秒以内に拾えば大丈夫」という一種の冗談である。
世の中にはこの事柄について真面目に研究している方々もいるらしく、様々な意見があるらしい。
食べ物を落として「3秒ルール」は誤り、研究者が実証。床に落ちたらすぐ汚染、時間とともにバイ菌付着量も増加 - Engadget 日本版
少なくとも私は冗談だと思っていた。
「食べ物を地面に落としたら、接地した瞬間にばい菌が付くから三秒ルールなんてない」
と。
その上で私が三秒ルールを使うときは、食卓テーブルの上に落ちてしまった食べ物をもったいない精神で食べる時、なまじおどけながら冗談として言う。
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一年以上前、当時大学4年生だったわたしは、
研究室の指導教員様のお宅で開かれたパーティ的なsomethingに参加していた。
パーティの途中、先程出した例のように食卓テーブルの上に落ちてしまった食べ物を「3秒ルール、3秒ルール(笑)」と周りに言いながら口に運んだ。
そこで指導教員様がおっしゃったのが
「三秒ルールってあるけど、あれは間違いで、地面についたら0コンマ数秒で菌がつくから三秒以内に食べても意味が無いんだってね〜」
である。
その豆知識に対してまわりは「そうらしいですね〜」ぐらいの反応だったのだが、
私はかなり驚いてしまった。
それまでの私の頭の中では「ばい菌は地面に接した瞬時につくもの」であり、この世全ての食べ物は【地面に接した】/【接してない】の二つの状態にしかなりえないものだった。
そこに「地面に接しているのにばい菌がつかない0コンマ数秒が存在する」という事実が降って湧いたのである。
青天の霹靂の如き出来事だった。
「じゃあその0コンマ数秒経つ前に食品を拾い上げれば菌はつかないってこと!?」と考えたらちょっとワクワクすらした。
ちなみにその場で↑を口走ったら、
「いやそんなこと現実にできるわけないでしょ…。」
と、何言ってんだこいつ的視線&雰囲気になってしまって、自分のテンションとの落差に驚くなどしたわけだが…。
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結局何が言いたいかというと、他人にこの「3秒ルールのすき間」のような、慣れきってる世界をぶち壊すような何かを伝えられるようなものを作っていきたいなとふと思ったわけです。
とりあえず、今制作してるゲームがそういうものになったらいいなぁ。